やまのひとりごと

なにか考えるとき、少し浮いてる気がします。

人は変わりゆくものなんだなあという話

私は男女間の友情は基本的にナシと思っていて、今付き合いのある男友達は、趣味の繋がりとか、仕事関係とか、腐れ縁とか、そういう関係の人しか居ないため割と少ない。

そんな数少ない男友達の一人とやり取りで、この間少し寂しい思いをしました。

大事な男友達

その人とは趣味を通じて知り合いましたが、その趣味以外でも気が合うところもたくさんあって、今までたくさん連絡を取ってきました。昔は良く長電話しては色んな話をしたし、お互い恋愛で辛いときは励まし合ったりしたし、私にとっては深い友人の一人でした。彼も昔は「山ちゃんは俺の中でかなり付き合いの深い友人だよ」的な事を言ってくれていたし、お互いそういう認識で”いた時期もあった”と思います。

彼の事はU君としよう。

U君の性格はとにかく真面目で真っすぐ。昔から世界情勢やら政治やらへ常にアンテナを張っていて、当時はジャーナリストを目指していたらしい。英語は昔からコツコツ勉強していて、社会人でも早朝から勉強して、帰宅しても勉強漬け。留学のために貯蓄もしっかりしていて、計画通り留学もしていた。テレビはほとんど見ず、もちろんバラエティ番組など見る事がなく、芸人や流行りのタレントなんかも全然知らない。

昔こんなエピソードがありました。

なんかの会話をしていた時に、割と有名な芸人さんの名前を出したらU君はその人を知らなくて、「え、知らない?」って聞いたら、
知名度が高いからってみんなが知ってると思わないで。じゃあやまちゃんは○○って知ってる?(確か政治的なワード)芸人よりも知るべき事はもっとあるんじゃないかな」
的な事を言われた事がありました。
知らない事をバカにしたり責めたりした訳じゃないのに、そんな威圧的な言い方しなくても…とその時は思いましたが、そういう風に感じさせてしまった私も悪かったのかな、と思いその時は謝罪しました。

このエピソードからもわかるように、彼と私では思い描く”普通*1”が随分違っており、この件以来、U君と話すときは慎重に言葉を選ぶようになりました。ただ、決して面倒だとは思わず、逆に勉強になったなあと思えた出来事でした。

沸点も割と低く、ちょっとした事でも「それってどういう事?」と真っ向から当たってくるような事もあったので、それが怖くて泣きながら「そんな怖い言い方しないで」と訴えた事もありました。
そんな風にお互い思った事を素直にぶつけ合ってきたので、彼が「こんな事があった」って話をしたら「君はきっとその後こういう行動をとるだろうね」って予想して当たってしまうほど、少なくとも私は彼の行動や思考が読めるほどの関係値になっていました。

ちょっと難しいところはあるけど、色んな知識を持っていて、常に前向きな彼の話から私はいつも刺激を貰っていたし、尊敬していました。

意識がとても高い人

彼は昔から”成功者”に憧れているような印象がありました。
私はそのへんの知識が乏しいので具体的に名前を挙げる事が難しいのですが、有名実業家などのビジネス書を読んではそのスタイルを実践したりしていました。尊敬する人に対してはちょっと信仰心が強めかも。愛着や敬意を持つと、かなりのめり込んでしまうようなタイプ。

そして最近は投資関連の勉強なんかもたくさんしていて、先日連絡をした際は「はやく個人投資家になりたい」って言っていました。

私との時間は無益(もしくは損)

私は現在転職活動中なのですが、内定をいただいた会社が彼の家の割と近くだったのです。仕事が決まったら職場の近くに住みたかったので、そうなるとU君ちと近くなるんだ〜、なんか面白いな〜と思って連絡をしてみました。

「暇があったらまた会おうね〜」と言ったら、彼からこんな返事が返ってきました。

暇なときは一分もないけど笑、○○(共通の趣味)は行こう!

特に日時を指定したわけでも、無理に予定を空けさせたわけでもなく、「今度会おうね」という別れ際の常套文句とも取れる私の一言に対してのこの返答。
真面目な性格のせいだろうか、それとも真意を汲むのが下手なのだろうか。
誘った矢先に「暇なんて時間はないけど」なんて言われたら、「私と会う時間はもったいないです」と言っているようなものじゃないか。

その後私は

私と会う暇はありませんみたいな言い方失礼なんですけど!笑

と「笑」を付けてやんわり伝えてみたのですが、それに対し

違う、そういう意味じゃないよ!
読むべき本や勉強など常にやる事はあるわけで、暇って時間は本当に一秒もないんだ。でもきっと天才や金持ちじゃない限りみんなそうだよね?
それに天才や金持ちほど時間を大切に使って自己投資や勉強をしてる。だから暇という言葉がかなり嫌いなんだ。

と返ってきました。
そう、論点が少しズレているんです。

彼に暇などない事は百も承知です。
彼と趣味で会った帰りなども「私はごはんでも食べながら色々話したいけど、U君は忙しいだろうし誘っていいのかな」っていつも気を遣うくらい彼が時間を大切に使っている事は知っているつもりです。

U君はすごく真っすぐな人で、私も真面目なので、お互い「?」って思った時は既出の通り「今こう思ったけど、どういう意味でそう言う事言ったの?」みたいに本音でぶつかり合う事も少なくありませんでした。

今回彼は、「やまちゃんは俺に暇な時間がそれなりにあると思って気軽に誘ってるかもしれないけど、俺はこれだけ忙しくしてるんだ」って事をただ単に伝えたかっただけで、私と会う時間がもったいないって意味で言ったんじゃないと思っていると思います。

でもやっぱりこの流れは私が感じたように聴こえてもおかしくないと思うし、その後の弁解も「具体的にはこんな事で忙しいんだ。だから会ってる暇がない事理解してよ」って言っているのと同じじゃん、と思い少なからず寂しいなあと思った事を伝えました。

もちろんそう言う意味だと捉えてたから大丈夫、理解してるよ!でもやっぱり「私と会う時間を捻出するのは惜しいです」ってニュアンスを感じて寂しく思たので、言ってみたんだ。
私も今仕事してないけど、就活に勉強に忙しくしてるから暇はないし、暇の捉え方としては一緒だと思う!

結局、これに対しての返事は来ませんでした。

投資家に友達は必要ない?

本やインターネットなどで知り得た情報によると、投資家や実業家に「友達」という人は極めて少ない傾向にあるんだそうです。というか必要ないんだそうです。
彼らにとっての一番の幸せは利益や富を得る事であって、大切な時間を友達と会うという無益な時間に費やしたくないんだそうです。

私もこれに関しては同感です。
自分にとって有益な時間になると思うからその人と会うわけであって、そう思わない人に対しては自分から誘わないし、相手から誘われてもちょっと気が重かったりもします。ましてその人と会うために高い交通費をかけ、食事代を払うなら尚更気が進まず、言い訳をつけて断る事もあります。
そういった損得勘定は私も同じかと思います。

私からは経済や投資関連の情報を得る事は出来ないだろうし、経験してきた仕事の業界も全然違うからそういった話も出来ないし、そういう見方で私を見ているなら完全に無益だし、そこに関してはむしろ納得です。

でも、彼が色々悩んで鬱っぽくなって居た時に私の家に招いたり、元気づけるために焼き肉おごったり、私が失恋したとき遅くまで電話付き合ってくれたり、入院している時にお見舞いに来てくれたりと、今までたくさんそういう「友達」っぽいことたくさんしてきた仲なので、ビジネスとか情報共有とかの枠じゃない、心理面での友情が築けていたと思っていて、そんな彼から「無益」と切り捨てられた事がすごく悲しく感じたのでこんな記事を書いている次第です。

でもたとえ彼が私を「無益」「時間を費やす価値がない人」との判断をしたとしても、私が彼を尊敬したり友達として好きな気持ちに変わりはないので、逆恨みしたり否定したりするつもりはありません。

「友達とは何か」に結論が出た気がする

昔からも良く考えていた事なのですが、この一件でより「友達って一体なんなんだろう」という事を深く考えていて、ようやく自分なりに一つ答えが出せた気がします。

友達は、お互いがお互いを評価しない関係

 例えば友達の行動を批判したり、友達の仕事を見下したり、そうやって友達を”評価”してるうちは、友達ではないのかもしれないと思うのです。

私もそういう事を思う事はとても多いです。
でもそう思ってる相手はきっと私にとって友達じゃないんだと思うんです。

現に、すごく尊敬していたり大好きな友達だと認識している人に対しては、そういう事一切思いません。その人の考えをとても尊重しています。
その人が例えば私から見て間違った事をしたとしても「それはどうかと思う」と押し付けるというというよりは「こうしたらいいんじゃない?」みたいに相手の立場になって考える事が出来るし、仮に友達が私とは違う判断をしたとしても「それも彼女だ」と認められるというか。

なんかそういうのがずっと言葉にできなかったけど、それってつまり「相手を評価しない相手」=友達って事なのかなと思うようになりました。

結論:考え過ぎ

今日この話を朝から友達とコーヒーを飲みながら話したのですが、「そこまで考える必要なくない?面白い人だね」と言われました。
その子は私にとって大事な大事な「友達」です。

価値観は人それぞれ

友情が大事という人もいればお金が一番大事だと思う人もいるし、価値観は本当に人それぞれだから、それについてどうこう思ったりはしません。その人の素直なままの気持ちで生きれば良いと思っています。

私はお金に対しての執着はあまりなく、自分が不自由なく生活していける程度の収入があれば良いな〜くらいの感覚なので、U君みたいに投資など資産運用をしていきたいという意欲もさほどありません。(知識としての興味はある)

なので仕事に関しても、稼げる仕事というよりも、やりがいや一緒に働く人の雰囲気、ワークライフバランスなどに重きを置いて就活しています。

その代わり友人や家族や恋人や、自分が好きだと思う人との時間をを大切だと思っているので、私はそこを重視して生活していきたいなと思っています。

上辺だけの情報や相手の言動に期待することなく、ありのままの相手を好きになれる事は、自分にとってもすごく幸せだなと最近つくづく思います。私が友達だと思う人に対しては無理なくそういう気持ちで接する事が出来るので、本当に楽だしそう思える自分が好きです。

今回のように大好きな友人が去っていってしまうのは悲しい事だけど、多かれ少なかれ人は変わっていくし、それでも私がその人の本質を好きだと思い続けられれば、それが一番幸せだなあと思いました。

価値観は違えど、自分で自分を幸せにする事に変わりはないんだなあ。
キレイにまとまりました。

*1:普通や常識は人それぞれ違いますが、ある程度は共有できる人も多いかと思うのでこういう言い方をしています